現場打ちRCと違い、PCaPC部材を施工する際には、事前に製造した製品を組み合わせて施工をしていきます。
そのため、PCa部材の製造誤差や施工誤差を把握したうえで施工計画を立てていく必要があります。
本建物のエントランスがあるメインエリアは10mの柱と15mの梁の3部材で門型を組み、17セットを並べることで構成しています。
大型の部材を製造・施工していますが、製造誤差と施工誤差は5mm以内という基準を設けています。
■検証項目
①柱部材の個性の把握 *下記RLの記事で紹介しています。
②梁部材の製造後の出来形と緊張後の出来形の比較
③梁部材に合わせた柱部材の施工計画の立案と施工結果をもとに再立案
■検証内容
②梁部材の緊張前・緊張後の形状比較
AG部材は15mスパン飛ばすために地上で緊張してから設置をしています。緊張力をかけると変形が発生するため、緊張前と後で比較をしました。
上図の赤色に色づいている個所が緊張力によって変形が発生している個所です。中央部が待ちあがる方向に変形が発生しますが、長さ方向の変形はあまり見られませんでした。
緊張後の形状に合わせて施工計画を検討します。
製造誤差と緊張力によって、梁部材の出来形は長さ方向に設計値よりも短くなっていました。
そのため、中央に傾ける方向で上図の右手の柱を施工しました。その後、Monmos<Sokia>を使用して、設置後の位置を計測しました。
計画していた位置から施工誤差が発生していたため、次の部材も同様に内側に倒す形で施工し、梁部材を設置しました。
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